両手かざして
たき火に あたろう
冷え込み始めたある朝、 低く揃えて育てられた 山茶花のすぐ脇を散歩した。 つやつやとした緑の茂みに こんな風に色付く葉が二枚。 ちょうど咲き始めた紅い花と 肩を並べていた。 目に付いたそれは、 良く似た形と大きさで、 まるで一揃いの手袋のよう。 幼子がたき火にてをかざす、 小さなその手のよう。 そういえばでも、 たき火で焼いたおイモにも どこか似ている色だなんて、 ついそんなことまで思う、 晴れた秋の朝。 山茶花(さざんか)の葉 スケッチ:2000.9.21 はがき紙 水彩色鉛筆 |