天南星(てんなんしょう)
うすぐらい 木立ちの 奥の
そのしたに かがやく紅緋の宝石は

こわいくらいに あざやかに
あやしいほどに うつくしく

毒をもったへびが その姿をかえたよう

ちぎって空に放ったら
南の夜空の星になる
シリーズ
「そこに或るということ」